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農政解説

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食農耕論 大義なき種子法廃止、農業活性化に逆行 京都大学大学院経済学研究科教授 久野 秀二

 主要農作物種子法(以下、種子法)を基本法とする主要農作物種子制度は、農業者や消費者にとっても、実は非常に身近で欠かせないものだが、制度の具体的な仕組みはもちろん、法律の存在すらあまり知られていなかったようだ。
 1952年(昭和27)に制定された種子法は、水陸稲・麦類・大豆の優良な種子の生産と普及を促進するため、都道府県が普及すべき優良品種(奨励品種)を指定し、その原原種・原種・一般種子の生産と安定供給に都道府県が責任を持つことを定めてきた。そのおかげで、農業者は優良な品種の良質な種子を安価に、そして安定的に入手することができた。
 しかし、これまで「当たり前」だった主要農作物種子の安定供給が、種子法廃止によって危うくなるかもしれない。そんな懸念が全国に広がっている。

 [2017-8-25]