人と組織をサポート 一斉農地パトロール 福井県農業会議

 福井県農業会議は、8月からの「県下一斉農地パトロール」にあわせ、8月1日、2日に地区別の農地パトロール検討会を行い、31日までの1カ月間、各市町の農業委員と農業委員会事務局と協力して、農地パトロールを行った。
 (1)地域の農地利用の確認(2)遊休農地の実態把握と発生防止・解消(3)違反転用発生防止・早期発見――の3点について、重点的に取り組むことを目的に、県内17市町、計51カ所巡回を行うと同時に、地元新聞社にパトロール実施を周知した。また、パトロール中には広報のテープを流し、地域への広報活動も行った。
 改正農業委員会法の施行によって、「農地利用の最適化」が必須業務になった。遊休農地の発生防止・解消が重点化される中で、農地転用許可後の履行調査と合わせて、17市町それぞれの、昨年度の遊休農地解消事例を1カ所選定してもらい、解消に至るまでの取り組みを、農業委員会事務局の説明を受けながらパトロールを行った。
 遊休化した原因のほとんどが、後継者不足や労働力不足によるもの。担い手を見つけて、耕作してもらうことが課題となる。現場の遊休農地対策がさらに難しくなる中で、制度改正後の、今回の農地パトロールによる実態把握は、より重要なものになっている。
 目指すべき農地利用の最適化に向けて、現場の状況を共有し、農業委員会組織がより密接に連携をとり、情報を発信していくことが一層求められる。

写真(上)=農地パトロール検討会を地区別に開催

写真(下)=パトロール中は広報テープも流した