人と組織をサポート 女性農委組織とともに 新潟県農業会議

 新潟県内では4月1日に9農業委員会で改選があり、8農業委員会で計20人の女性農業委員、3農業委員会で計4人の女性農地利用最適化推進委員が選ばれた。
 県内の女性農業委員が集まる「にいがた女性農業委員の会」(笠原尚美会長)は改選に先立ち、改選がある市町の首長や農業委員会長に、女性農業委員登用に向けた要請活動を1月に行った。同県農業会議は、女性農業委員の会の活動を支援し、ともに女性の登用に取り組んでいる。
 「積極的な首長や前向きに対応いただいた農業委員会長など徐々に雰囲気が変わってきている」と笠原会長(阿賀野市農業委員)は振りかえる。
 同会は女性農業委員活動の充実などを目的に2002年11月に発足。県内全ての農業委員会で女性委員の登用を目指して実績を積み重ねてきた。そこには先輩たちの並々ならぬ苦労があった。笠原会長は「その思いを次の世代に伝えること」も会の役割の一つにあげる。「女性推進委員の登用促進も進めたい」と規約も「女性農業委員ならびに女性推進委員をもって構成する」に改正した。
 同会は今年2月、はじめて「にいがた女性農業委員だより」を発行した。「原稿が集まるだろうか」という心配をよそに、活動の様子や自慢のレシピなどが多く寄せられ計画を大幅に超えるページ数になった。全国農業新聞の読者に配布し、広く県内の農業者に活動の様子を伝えた。会員の顔写真も載せて存在をより身近なものにした。「各方面から評価していただきました」と笠原さんは笑顔を見せる。
 来年度は多くの農業委員会が新体制に移行する。「ランチミーティングなど役員が地域に出向いて情報交換をしたい」と笠原会長。「みんながきちんと仕事をすれば周りが評価してくれる。これからは複数登用を進めたい」と今後の取り組みに意欲を見せる。

写真上=笠原尚美会長

写真中=女性登用の要請活動

写真下=にいがた女性農委だより