最適化へ 地区別会議を設置 山口・長門市農業委員会

2カ月に一度の地区別会議

 長門市は山口県の西北部に位置し、東は萩市、西は下関市、南は美祢市に接し、北は日本海に面している。海岸線一帯が北長門海岸国定公園に指定されており、国の天然記念物に指定されている「青海島」を中心に美しい日本海の風景が広がっている。長門市農業委員会では「農地利用最適化推進地区別会議」を設置し、関係機関が一体となった情報共有や対策を進めている。

 長門市農業委員会(脇坂泰行会長、農業委員19人、農地利用最適化推進委員21人の計40人)では、2017年7月の新体制移行に伴う推進委員の新設に伴い、「農地利用最適化推進地区別会議」を設置した。農業委員・推進委員の情報共有を図るとともに、各地区が抱える問題とその解決について協議するもの。
 旧市町単位で4ブロックに分かれ、2カ月に一度、各地区の農業委員・推進委員の他、山口県農地中間管理機構の(公財)やまぐち農林振興公社の農地集積推進員や各支所の職員、農業委員会事務局が集まる。

 同会議では、人・農地プランの決定状況や農地中間管理事業の進展の状況、各地区における農地利用集積計画の状況を確認するとともに、例年この時期には農地パトロールの進め方などを議題にすることで、日々の業務に共通認識を持って取り組むようにしている。
 特に農地パトロールの進め方については、判定基準の統一化を図ることにつながっている他、他地区の状況についても知ることができる。
 農業委員・推進委員として対応すべき農地転用などで生じた諸問題も議題とすることで、認識や知識が共有されている。また、ざっくばらんな情報交換の場でもあることから、鳥獣被害などの課題への対応についても情報交換がされており、解決につながった事例も見られる。
 参加する農業委員からは「これまで、情報交換や勉強会といった機会はあまりなかったが、地区別会議が始まってからはより農業委員としての活動がしやすくなった」との声があがっている。
 農業委員・推進委員は地域の話し合い活動で中心的な存在としての役割が求められているため、今後、これらに対応していくための勉強会なども行っていく予定であり、農業委員会活動のさらなる活発化が期待される。