加賀と能登で研修・出発式 横展開進め最適化へ 石川県農業会議

 石川県農業会議(山田修路会長)では、農地利用の最適化をより一層推進するため、農業委員ならびに農地利用最適化推進委員を集めた「農業委員会研修会・農地パトロール出発式」を加賀地区と能登地区の2地区に分け、毎年開いている。8月に開かれた同研修会では各地区でそれぞれ二つの委員会が農地利用の最適化に向けた取り組みについて報告し、パネルディスカッションを通じて取り組みの横展開を図った。

研修会参加者(加賀地区研修会)
活動事例報告をする大家委員(加賀市)
パネルディスカッションで発表する村田委員(七尾市)

 加賀地区研修会(8月4日・金沢市)では加賀市農業委員会(小川廣行会長)の「農業経営意向調査」の取り組みについて同委員会の大家法師委員が、能登地区研修会(8月5日・七尾市)では七尾市農業委員会(坂井助光会長)の「話し合いを通じた農地集積」の取り組みを同委員会の村田正明委員がそれぞれ発表した。加賀市の大家委員は「戸別訪問は大変だが、農家の話をしっかり聞くことは委員として大切な仕事」と話した。
 活動報告後に行われたパネルディスカッションでは各地区二つの委員会の会長と委員がパネリストとなり、日常の活動での成果や課題、今後の取り組みなどについて意見を交えた。
 戸別訪問について大家委員は「機械的な聞き取りではなく、調査の趣旨や目的を丁寧に伝え、聞き役に徹することが重要。一度の訪問で終わらせず、訪問を続けることで信頼関係が生まれ、本音を聞くこともできた」と話す。また、日々の農業委員会の活動を紹介したチラシも事前に配布したことも訪問をしやすくした。別の委員からは「まずは身近な自分の集落から始め、少しずつ活動範囲を広げている」と報告があった。
研修会に参加した委員からは「身近な事例なので参考になった。まずは自分の集落から活動を始めたい」などの声があった。

農業委員会会長・事務局長会議であいさつする山田修路農業会議会長                     

 同農業会議は9月30日に農業委員会会長・事務局長会議を開き、各委員会の本年度の取り組みについて確認した。各委員会では関係機関と連携し、農業者への意向調査など「人・農地プランの実質化」に向けた取り組みを強化していく。