農業者年金 戸別訪問や加入で実績 県農業会議会長賞に 千葉・東金市農業委員会

 東金市農業委員会(細谷修会長、2017年7月より農業委員15人、農地利用最適化推進委員18人)は2016年度、2017年度の2年連続で農業者年金の戸別訪問件数や加入実績数が目標を達成し、第1回目の千葉県農業会議会長賞を受賞した。

 東金市農業委員会では、2017年度までは事務局職員と農協職員との合同の戸別訪問を基本とし、そこに地元の農業委員が同行する事務局主体の加入推進方法で、地道に加入目標を達成してきた。
 しかし、2018年度からは、市内での過去の加入実績や県内の加入推進事例を参考に、農業委員・推進委員の戸別訪問を中心とした加入推進方法に変更した。
 2018年度の加入推進方法は、事務局が加入推進名簿をもとに地元委員1人につき2、3人の戸別訪問先を指定する指名制を導入した。その結果、両委員の戸別訪問がきっかけとなり2018年度には3人が新規加入した。同年度実績は加入目標数3人に対し、別途加入した2人も含め、計5人の新規加入となった。
 本年度は、昨年度の訪問時に農業者年金に興味を持ったものの、加入要件を満たしていなかった人が加入要件を満たし、再度委員が訪問したことで加入に結びついた。

 これらの状況や直近の県内の加入推進事例から、細谷会長(加入推進部長)は「戸別訪問する委員自身がより農業者年金に関心を持ち、意欲をもって推進活動にあたるためには、委員同士の情報共有も重要」と考え、本年度は昨年度の個人単位の指名制を廃止。委員同士の情報共有がしやすい班編制に変更することで、加入推進体制をさらに強化している。
 同委員会は10月7日に農業者年金の研修会と加入推進対策会議を開催した。委員を居住地区ごとの班に分け、事務局より示された班ごとの加入推進者名簿をもとに、地元の農家情報を班内で確認し合うなど、活発な意見交換をした。
 加入推進部長である細谷会長は「農業者年金はメリットが多く、農家にとってかなり有利な年金制度だ。しかし、依然として旧制度のマイナスイメージが強い。まずは加入推進にあたる委員がその魅力を認識したうえで、継続的に訪問していけば、地域の農家も耳を傾けてくれる。本年度も農業委員会一丸となって頑張っていきたい」と語る。