農委魂 牛放牧で獣害防ぎ、放棄地解消 福井・美浜町農業委員会会長職務代理 藤本 悟さん

 「農地を荒らしたら、村はなくなる」との思いで、耕作放棄地解消対策に取り組むのは美浜町の藤本悟さん。同農業委員会の会長職務代理を務め、(農)新庄わいわい楽舎の代表理事を任されている。
 同町の新庄地区は自然豊かな中山間地だが、鳥獣害で耕作放棄地が増えてきた。その対策のために2006年、有害獣対策協議会(同法人の前身)を立ち上げた。対策の一環として、牛を導入し放牧することにより、解消・復田に結びつくと考え実施した結果、獣害が激減した。
 また、2011年には、活動の一環として耕作放棄地を活用した田んぼでの泥んこ運動会を開催。耕作放棄地の解消や、担い手の創出と地域の活性化に大きく貢献している。
 「農地の必要性を知ってもらい、伝えていくことにより、集落は活性化していく」と藤本さんは語る。