参入市町村名 |
愛媛県新居浜市 |
法人等名(業態名) |
NPO法人GOODWILL
(NPOやボランティアの支援活動) |
参入の手段 |
「大島白いも特区」(平成16年12月) |
農業部門の概要 |
【栽培作物】 |
白いも |
【経営規模】 |
30a |
【雇用者数】 |
1名、ボランティア20名 |
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地域の概要 |
【地域の農業の特徴】
大島(新居大島)は面積2.13ku、人口約350人で、本土新居浜市の東方約1.2kmの燧灘に位置している。
【農業構造】
島の主要産業は農業と水産業であり、就業者総数150人のうち、第1次産業従事者数は66人(農業4人、漁業62人)と44%を占めている。農業については、温州みかんと白いもが生産されているが、大島の特産品である白いもの販売農家は11戸、作付面積3haであり、白いもの作付者全員が65歳以上であることから、耕作者の高齢化が進んでいる。
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農業参入の動機、
きっかけなど |
近年急速に高齢化と過疎化が進む中、島の特産品として振興されてきた白いもを伝承することによって大島再生の機運の高まりと都市部との交流事業の実施により、できるだけ多くの人が農業への理解と関心を高め、島への帰属意識を醸成することで島の活性化を目指した。 |
農業経営(農業事業)の内容 |
オーナー会員制度を設け、白いもを生産。オーナー会員とボランティアにより一連の作業を行っている。 |
農産物の販売状況 |
平成17年産は約3tの収穫量で、その7割はオーナー会員に販売し、残りは東京の大手デパートや酒造会社に販売した。生食用は高級食材として高値で販売されている。 |
農業参入にあたって苦労したこと |
農地の権利取得要件の下限が30aであり、大島のような耕地面積の小さな畑では集積が大変であった。離島の特性を活かした遊休農地対策として下限面積の緩和が必要だった。
農業に従事するボランティアは農業経験がほとんどなく、農家から農作業のノウハウを学ぶのに相当な時間を要した。 |
現在の課題、問題点 |
白いもは甘味が強く食味がよいため人気はあるが、他の品種に比べ収量性が劣るため、採算が合わない。また、畑の立地条件により味が微妙に異なるため、品質の統一が課題。島の農業後継者不足も深刻で、高齢化の進行と労力不足による耕作放棄地の増加で、特産品の伝承と島の活性化が課題となっている。 |
農業参入で良かったと思う点 |
焼酎の試飲会には女性を中心に350人が集まり大好評であった。地域の特産品づくりの取組みがマスコミで紹介されたこともあり、市内外から大きな反響を呼んだ。大島での事業展開により、農業労働力を確保するとともに、耕作放棄地の利活用と農を中心とした多様な事業展開を通じた特産品の生産拡大や付加価値化により農村コミュニティの活性化と交流人口の増加による農業・地域振興が図られたこと。 |
今後の展開方向、行政や関係機関に望むこと |
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島内にある遊休農地6haを積極的に活用し、白いもの生産拡大による地域活性化を推進したい。生産の安定を図るため、新たな販路開拓等、年間を通じた安定的・継続的な出荷体制を確保し、お菓子等新たなブランド品を作る。現在、バイオ技術を活用した白いも生産を研究中である。今後もオーナー制度、体験農業、交流イベント等を通じて都市部と離島との交流拡大を進め、地域コミュニティの活性化に寄与したい。 |
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離島のような農地面積の小さなところでは下限面積の引き下げ(1a以上から)を検討してほしい。 |
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