女性委員の登用進め地域農業を盛り上げる 千葉・市原市農業委員会
市原市農業委員会(征矢善充(そやよしみつ)会長)は、女性委員の登用促進を積極的に行い、新たな視点で地域農業を守り、盛り上げようと取り組みを進めている。女性委員による自主的な挑戦は、地域農業の可能性を広げる一歩として期待されている。

市原市は県中部に位置し、都市近郊型農業が発展してきた。近年は農業者の高齢化などから離農が進むなど、担い手不足や遊休農地の増加が課題になっている。
同市農業委員会では女性委員の登用を積極的に進め、新たな視点で地域農業の可能性を切り拓いている。2016年度の農業委員会制度改正以降、女性農業委員の登用を着実に進めてきた。改正直後は全農業委員17人中2人だったが改選ごとに増え、現在は女性農業委員は5人、農地利用最適化推進委員は2人の女性が加わっている。
背景には、国の「女性委員30%」の目標に沿った同市の積極的な取り組みがある。市内で精力的に活動する女性農業者団体「市原ドリームレディ」に推薦を依頼し、農業経験や地域活動に長(た)けた人材を登用することに成功した。事務局からだけでなく、現役委員が農業委員の役割や活動内容を丁寧に説明したことも後押しとなった。
今後は若手女性農業者団体にも働きかけていくことを考えている。

女性委員同士のコミュニケーションも活発だ。総会前に1時間程度早く集まり情報交換をするのが恒例で、話題は多岐にわたる。遊休農地の活用方法については、「全国農業新聞で紹介されたハーブ農場に行ってみよう」と視察を企画。その後、各自で試験栽培し、取り組みを総会で共有している。征矢会長は「自ら動き、報告する姿勢は今までにない新たな取り組み。委員会活動が活性化し、喜ばしい」と話す。
他にも就農者支援など、女性委員を中心に具体的な提案も生まれているという。委員が所有する店舗の空きスペースを活用した就農者の相談窓口設置や、就農後の仲間づくりなどのアフターフォローで横のつながりを強化するなど、就農定着率の向上をめざした取り組みを検討している。
山﨑美佐江会長職務代理者は「農業委員会活動を通し、今後も実践と対話を重ねながら、大切な里山の風景を残していきたい」と思いを語った。
