優良農地の保全 町と連携し推進 兵庫 市川町農業委員会
市川町農業委員会(長尾重則会長)は、町と連携して、無秩序な農地転用を防いでいる。また、ドローンを活用した農地パトロールを実施し、優良農地の維持・保全に努めている。

同町では「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」の制定により、太陽光発電施設の設置が急速に進み、農地の転用許可件数が増加。県条例では、同町は5千平方㍍以上の太陽光発電施設の開発に地元説明会などが必要となっていたが、それ未満の開発は町の環境保全条例に規定がなく、近隣住民とのトラブルが大きな課題となっていた。
こうした状況を受けて同町農業委員会は2023年12月、町長に意見書を提出し、事業者に対して関係住民への説明や地元区長・隣接地所有者の同意などの義務付けを要請。24年に町条例が制定され、農地法の転用許可面積(4条・5条計)はピーク時の2万9128平方㍍(23年度)から、本年度は2053平方㍍(26年2月現在)へと減少した。
長尾会長は「町条例の制定後は、水路・農道の管理など近隣住民とのトラブルも減ってきた。これからも町と連携し、優良農地の維持・保全を図りたい」と語った。
同町農業委員会は、3年前から農地パトロールにドローンを導入。特に足を踏み入れにくい農地の確認に役立っており、導入後に非農地判断が進んだ。23年度には2・7㌶、24年度には10・8㌶を非農地にしている。
ドローンは、目視できる範囲で飛ばすことができるため、移動しなくても300㍍から500㍍ぐらいの範囲で飛ばすことができる。地図とドローンで農地を見比べ対象農地を特定し、撮影して保存。ポイントは、真上からだけでなく、斜め上からの写真を撮影すると見やすいという。撮影した写真は、大型モニターに映して改めて委員と事務局で確認する。
課題はドローンを操縦する人材確保と経費だ。操縦資格の取得には、約30万円の経費と、毎年の更新費が必要で、落下に備え保険加入の経費もかかる。現在は、課長と職員の2人が資格を取得しているが、人事異動や退職などで人材がいなくなることも懸念される。事務局は「資格取得費や更新の費用などの補助、ドローンの導入経費などの助成があれば継続した体制がとれる」と話す。

