耕作者不在農地の受け手を掘り起こし 県機構、市と連携しリスト化 香川 丸亀市農業委員会

 丸亀市農業委員会(松永哲夫会長、農業委員16人、農地利用最適化推進委員30人)は、市、県農地機構など関係機関と連携。耕作者が不在の農地の受け手掘り起こし活動を繰り返し行うなど、農地の利用最適化推進活動を強化している。

現場で受け手の掘り起こしをする委員

 香川県では現在、地域計画の実現・更新を軸にした「農地等利用最適化の推進活動」を展開しており、その強化運動が昨年7月から始まった。丸亀市農業委員会では運動の要となる「耕作者不在農地の受け手掘り起こし活動」にいち早く取り組んでいる。
 耕作者不在となった農地の情報は県農地機構等から、受け手候補者情報は市農林水産課から提供を受け、農業委員会事務局でリスト化。定例総会で配布・説明し、委員同士で情報共有する。
 定例総会後、各委員は耕作者不在の農地の受け手候補者に声をかける。1カ月後、候補者の意向を定例総会で報告し、見つからない場合は他の候補者にあたる。
 高齢化、後継者不足などから受け手が見つからないことも多いが、委員からは「農地貸借の契約年数は原則10年だが〝3年可〟〝途中での解約可〟など丁寧に説明し耕作継続となった」「いったんは高齢を理由に断られていたが、3年間であれば借りるとの返事を得た」など、一つの案件に対し複数回説得に当たるなどで成果が出ているという。
 関係機関から情報提供を受け、委員間で共有した農地情報は合計137筆、12・9㌶。そのうち68筆、7・6㌶の農地が受け手に結びついた。

 同市農業委員会では昨年10月20日、松永恭二市長、市議会の真鍋順穂議長へ「丸亀市農地等利用の最適化の推進に関する意見書」を提出した。現場活動を踏まえた課題などを取りまとめたもので、関係機関がより連携し担い手のみならず兼業農家を含めた受け皿の情報収集・提供に努めてマッチングの成果を上げること、雑草繁茂など苦情・相談が寄せられる遊休農地の解消のための農機具貸し出し等助成制度を創設すること、地域外からの担い手確保に向け移住者や企業参入等を促す施策等の研究を進めること――などを求めた。
 同市農業委員会の大西良明事務局長は「委員からの意見は多岐にわたるが役員会で取りまとめ、市農業・農地を守っていく観点で毎年、市長に要請、市議会議長にも支援要請している」と語る。この活動から、耕作放棄地の再生に対し10㌃当たり2万4千円を限度に助成する「丸亀市耕作放棄地解消事業費補助金」が実現しており、大西局長は「2025年度から実績も上がり好評を得ている」と話す。

松永市長(左)へ要請する松永会長(中央)と尾野弘季副会長