スピリット 農地の受け手探しに奔走 兵庫・猪名川町農業委員会会長 大下 章さん
大下章会長は、所有者や耕作者の死亡で管理困難になった農地の受け手探しに奔走。今年度、約1.6ヘクタールを担い手にあっせんした。
昨年3月、耕作者が亡くなり、農地の管理に困った所有者から農業委員会が相談を受けた。田植えが迫り、作り手を探さないと耕作放棄地化の恐れがあり、大下会長が認定農業者に声を掛けて回り、現地を案内。迅速な対応で5月には貸借が成立し、酒米を作付けできた。12月にも同じ認定農業者に、所有者の死亡で管理困難になった農地を借り受けてもらい、併せて6筆約1.2ヘクタールを集積した。
昨年末には、町外在住の所有者の相談を受け、地元の新規就農者にあっせん。今年1月に、3筆44アールを利用権設定した。
大下会長は「所有者なら水稲しか作らないでほしい、担い手なら4トントラックが横付けできなければ借りられない、といった要望がある。粘り強くマッチングする必要がある」と話す。
写真説明=「マッチングには、担い手の掘り起こしとともに獣害対策が必要」と話す大下会長