人と組織をサポート 稲作経営者会議を支援 滋賀県農業会議

 県内の大規模な稲作の担い手で構成する滋賀県稲作経営者会議(中井榮夫会長、会員83人)は、滋賀県農業会議(山下英利会長)が事務局としてサポートしている。
 同経営者会議では、米価が下落傾向にある中で、コメの食味の向上によるおいしいコメ作りと販路の拡大を図るため、栽培技術研究部会を立ち上げ、栽培技術の向上を目的とした勉強会などを開いている。
 同研究部会が特に目指しているのは、日本穀物検定協会が実施する「コメの食味ランキング」で「特A」を獲得することだ。そのために、田植え前と穂肥前などに勉強会を開き、参加者同士の研さんと情報交換を行っている。
 勉強会では、コメの栽培技術の向上に向けたコンサルティング活動を行う佐々木農業研究会の佐々木茂安氏を講師に迎え、コメの評価方法や食味を上げるための対策を学んだ。会員の圃場で、葉身窒素量の測定の実演なども行った。
 また、作年度は、独自に「お米コンテスト」を実施。20経営体が参加して、コシヒカリやきぬむすめなど57サンプルが集まった。コンテストでは、玄米の食味値、整粒歩合、炊飯食味値などを審査対象とし、上位5人のサンプル米を米・食味鑑定士協会が実施する「米・食味分析鑑定コンクール」に出品した。
 結果的に入賞は逃したが、「お米コンテストの実施で、食味の良い稲づくりに向け一人一人の意識も変わっていったと思う。栽培技術の情報を会員同士で共有できたのは良かった」と会員の一人は話す。
 同事務局では「今後は、より実践的な研修を実施して、同コンクールでの入賞も目指していく」と話している。

写真説明=メンバーの圃場を視察する稲作経営者会議の会員