農委活動の道しるべ(50) 日本の農地制度(5) 農地の集団的自主管理 早稲田大学教授 楜澤 能生
日本の農業集落(むら)は、伝統的に農地管理機能を持っていた。
戦前のむらは、不在地主が小作地をむらの外の者に売却しようとする際、まずむらの地主層にこれを買わせようとした。そのような地主がいない場合は、出資を募り土地組合などを作って土地を購入し、もとの小作人に耕作をさせ、自作化させるなどの対応をとった。「むらの土地はむらびとの手に」――その意識が強く働いていたのだ。
日本の農業集落(むら)は、伝統的に農地管理機能を持っていた。
戦前のむらは、不在地主が小作地をむらの外の者に売却しようとする際、まずむらの地主層にこれを買わせようとした。そのような地主がいない場合は、出資を募り土地組合などを作って土地を購入し、もとの小作人に耕作をさせ、自作化させるなどの対応をとった。「むらの土地はむらびとの手に」――その意識が強く働いていたのだ。