農委活動の道しるべ(55) 耕作放棄地発生防止・解消活動のポイント (i)耕作放棄地の動向と農委活動 明治大学名誉教授 井上 和衛
我が国の農地面積は、1962年から2015年の54年間に約108万ヘクタールが農用地開発や干拓などで拡張された一方、工場用地や道路、宅地などへの転用や耕作放棄地などにより267万ヘクタールが潰廃(かいはい)し、ピークだった1961年の609万ヘクタールが、2015年には450万ヘクタールとなった。この間、耕作放棄地についていえば「農林業センサス」によると、1980年12.3万ヘクタール、1990年21.7万ヘクタール、2000年34.3万ヘクタール、2010年39.6万ヘクタール、2015年42.3万ヘクタールと増加している。