人と組織をサポート 県議会自民党会派との交流 富山県農業会議
富山県農業会議(鍋嶋太郎会長)が事務局を務める富山県農業法人協会(高田法定会長)と富山県企業稲作経営者協会(毛利直人会長)は、毎年、農業経営者の意見を県農政に反映させることを目的に、自民党県連の農業問題調査会と意見交換会などを通じて交流している。
今年も7月10日に、県議会自民党会派から18人、両協会会員から14人が参加し、富山市内で農業法人の視察と意見交換会を行った。
視察は、若手による経営や飼料米の生産、畜産経営について知見を深めたいという農業問題調査会の要望を受け、(株)大平園芸、ファーム開ヶ丘営農組合、(有)池多ファームを訪問した。
このうち大平園芸の視察では、議員が経営の実態や課題などについて質問し、大平真也代表が「農地を預かってほしいという声が寄せられるが、預かるとなると人員の確保と給与が課題となる」「トマトは販売価格が安く、経営は厳しい」と語った。
視察後の意見交換会では、農業問題調査会会長の中川忠昭議員があいさつで、池多ファームが肉牛の生産から加工・販売までを一貫して手掛けていることに触れ、「農業と商工業の円滑な連携が広がっていけば、富山県の農業も捨てたものではない」と感想を述べた。
議員が富山県で生産されている高収益作物について尋ねると、会員からは「2年間朝鮮ニンジンを生産してみたが、菌の繁殖でうまくいかなかった」と苦労が語られた。
また、2018年から本格的に販売が始まる県産米の新品種「富富富」(ふふふ)に話が及ぶと、会員は議員に対して、周辺県との競争や売り出し方について思うところを率直に述べていた。
写真説明=大平園芸の大平代表から説明を受ける県議会議員