スピリット 農業の理解促進 岐阜 瑞浪市農業委員会会長 永井 恒さん

 瑞浪市農業委員会の永井恒会長(78)は、地産地消や食農教育に取り組んでいる。
 7割を山林が占める同市は、企業養鶏による採卵事業などが盛んに行われている地域。今年で5周年を迎えた農産物等直売所「きなぁた瑞浪」では、市内の新鮮野菜や地元産「瑞浪ボーノポーク」の精肉販売などが順調に売れ行きを伸ばし、地産地消の取り組みをけん引している。
 農業委員会では毎年、委員自らの農園を利用し、社会科授業の一環として、地元小学生に野菜の栽培体験を行うなど、食農教育に力を入れている。「児童に農家の仕事や野菜の生育に接してもらうことで、農業の厳しさ大変さと収穫の喜びを感じてもらえたら」との思いを持ち、委員への働きかけを続けている。
 農地利用集積の取り組みは、小規模農地、高齢の農地所有者への意向確認などの対策が急務であり、「農業委員・農地利用最適化推進委員が一丸となり、集積へ向けた取り組みを強化したい」と意気込みを語る。