農委活動の道しるべ(67) 農地利用集積の推進 秋田県立大学生物資源科学部准教授 中村 勝則

(iii)農地中間管理事業の効果

 前回、農地所有者と耕作者との話し合いが重要であると述べた。しかし実際には、手間も時間もかかる。そこで両者の間に公的機関を置いて権利調整を行い、農地集積を加速させようというのが、2014年度から始まった農地中間管理事業(以下、中間事業)である。事業推進のため、都道府県に農地中間管理機構(以下、機構)が設置された。企業も含めた幅広い受け手を想定し、より広い範囲で農地集積を進めようという点に特徴がある。