人と組織をサポート 認定農業者を支援 愛媛県農業会議

 愛媛県農業会議(清家俊蔵会長)が事務局を担当する愛媛県認定農業者連絡協議会(宮内一郎会長)は、2003年6月に発足。県内の認定農業者数約4500人のうち、約半数の2211人が協議会の会員だ(13地区・20市町)。
 協議会と農業会議では、認定農業者各自の経営感覚を磨き、経営の発展を促すことや、地域農業の活性化に向けた主体的な取り組みの支援を目的に研修会などを開いてきた。
 研修会は、先進的な経営体や地域農業へ大きく貢献している団体、税理士などの専門家などを講師に招いている。過去には、農家を苦しめるイノシシなどの有害獣を、ジビエや加工品などの新たな地域資源としての活用法を模索しているしまなみイノシシ活用隊の渡邉秀典代表に講演を依頼。その活動や想(おも)いに触発され、複数の会員が罠(わな)の免許を取得したほか、各地区で有害鳥獣対策の研修会を開いたり、捕獲したイノシシの販路開拓に挑戦するなど、地域農業の維持発展への起爆剤となった。
 また、協議会では地区組織活動を強化するため、例年、各地区の持ち回りで交流会を開いている。会員らはそれぞれの地区における特徴的な農業経営や取り組みなどを学び、その後の情報交換会では、研修内容やお互いの経営について活発に意見交換が行われ、地区を越えた横のつながりが構築されている。
 そのほか、各地区における問題・課題に対する意識を統一し、より魅力あふれる愛媛農業にしていくため、意見交換を通じた県農政への政策提案・要望活動や、県内最大の産業の祭典である「えひめ・まつやま産業まつり」に出展し、一般消費者とのふれあいを通じて本県農業・農産物のPR活動に力を入れている。
 農業会議では、地域の中心的な担い手である認定農業者らが愛媛農業を盛り立てていけるよう、今後とも組織活動を支援していく。

写真上=交流会の現地視察

写真中=自民党県連

写真下=中村時広県知事と意見交換