人と組織をサポート 「女性委員の会」を支援 鹿児島県農業会議

 鹿児島県農業会議(諏訪園一行会長)は、鹿児島県農業委員会女性委員の会(榎木美代子会長)と連携して、「農業委員会会長と女性農業委員との意見交換」や研修会など、女性委員の登用促進や資質向上に向けた支援に取り組んできた。
 特に力を入れてきたのが、ゼロまたは1人しか女性委員がいない17市町村に対する、農業委員の女性登用に向けた要請活動だ。両組織の会長などが市町村長などを訪問し、直接、農業委員の任命に当たっての女性登用を働きかけた。
 取り組みの結果、新制度に移行した35市町村すべてで女性委員の登用が実現。農業委員73人、農地利用最適化推進委員17人、合計90人の女性委員が誕生。移行前の66人から24人も増加した。移行前の農業委員会と合わせ、現在鹿児島県には、108人の女性農業委員・推進委員がいる。これまで女性委員がゼロだった6市町村でも女性が選任され、特に与論町で4人、天城町で3人になるなど一挙に増加した。また、南種子町では女性の農業委員会会長が誕生。女性登用は着実に進んでいる。
 取り組みの成果について農業会議の諏訪園会長は「女性委員が増えてとても頼もしい。女性が輝き活躍する農村は必ず活気が出る。これからも一緒になって農地利用の最適化にまい進していきたい」と目を細める。
 「女性委員の会」の榎木会長も「関係機関・団体の皆さまに本当に感謝している。期待に応えられるよう、しっかり勉強を重ねて、女性委員みんなでレベルアップしたい」と意欲を見せる。
 鹿児島県では今後、8市町が新体制に移行する。このため、今後も、農業会議と「女性委員の会」で女性委員の複数登用や女性委員のさらなる資質向上などに取り組んでいく。

写真=2月21日、南種子町の名越修町長に要請書を手渡す農業会議の諏訪園会長(左から2人目)と「女性委員の会」の木場由美子副会長(左端)