スピリット 市との連携をリード 滋賀 長浜市農業委員 北村 富生さん

 長浜市農業委員会では、北村富生委員が中心となって、2013年に獣害対策特別部会を設立。同部会の委員が、集落と市の橋渡し役となり獣害対策で成果を上げている。
 「住民主体の防護柵の設置に対し、市の積極的な支援を受けられたのが大きかった」と北村さんは話す。
 自身の住む鳥羽上北町での柵の設置をきっかけに市内の各集落に波及した。
 同部会には、獣害に悩む地域の農業委員20人が所属し、毎年担当地区の獣害状況の把握や柵の設置に取り組む。
 柵を設置した集落では、獣害が確実に減っていることや農業委員会からの支援要望(意見具申)により、市鳥獣害対策室も柵の設置を積極的に支援してきた。
 「山を抱える集落の約7割で柵が設置できた」(北村さん)。今後も市と農業委員会が協力して未設置集落への柵の設置を呼びかけていく方針で、「点から線につなげる取り組みを推進し、何より獣害対策により集落が元気を取り戻してほしい」と話す。

写真説明=北村富生部会長(中)と市鳥獣害対策室の三國貞幸副参事(左)、農業委員会事務局の常陸正則次長(右)