人と組織をサポート 農業簿記セミナーを開催 福井県農業会議

福井県農業会議は、毎年10月から翌2月までの期間で農業簿記セミナーを開催している。会計ソフトを使用した複式簿記と経営指導スペシャリスト(税理士)の税務に関する座学を、県内3地区に分け、各地区6回にわたり授業形式で行う。
近年、農産物価格が低迷する中で、農業者自らがその経営状況を把握し、今後の経営発展の道筋を立てることが必要とされている。そのためには、複式簿記による記帳は必須で、青色申告にもつながる。さらに、収入保険制度の加入要件にも青色申告者が条件となってきている。今回のセミナーでは、同制度の導入が決定されたこともあってか、例年に比べ各地区の受講者数が増えた。
嶺南地区での第1回セミナーは10月18日に開き、12人が参加。初回は、福井県農業会議が会計のソフトの使い方、経営指導スペシャリストの竹長妙税理士による複式簿記の必要性など、基礎知識を重点にして授業を進めた。竹長税理士の授業では、多くの受講者が日ごろ疑問に思っていることを質問するなど、セミナーに対する本気度がうかがえた。
今後は、会計ソフトを使用して決算処理の仕方や青色申告の手続きなど内容を深めていく予定。受講者全員が自身の経営状況を把握し、課題点を見つけ改善していけるようサポートしていく。
写真説明=基礎知識の習得に重点をおいた第1回農業簿記セミナー(嶺南地区)