スピリット 地域に合った活動を 群馬 南牧村農業委員会会長 黒澤 俊雄さん
南牧村農業委員会の黒澤俊雄会長(67)は、「中山間地しかないわが村では、農業委員会は地域に合った活動をするしかない」と話す。日本一の高齢化率の同村は、あらゆる農業の課題も抱えている。
新制度へ移行した直後の8月、農業施策に関する意見を村へ提出した。その中の「補助事業を活用した鳥獣被害に対する施設設置は受益者負担なく実施できるように」との項目が議会で可決され、今後運用される。
また、ここ3年で新規就農者が2人誕生した。農業委員会は、農地の有効利用を担う新規就農者への補助は必要とし、耕運機の無料貸し出しを2016年度からスタートさせた。
一方、農業委員、農地利用最適化推進委員を中心にした15人が南牧村花卉生産組合の組合員として山野草などを生産・販売しており、東京や北海道へ出荷している。
会長は「補助事業などはもっと使い勝手よく運用できることを望む。地域に合った特産品を作り、実情に合わせた策を打っていきたい」と意気込む。