農委活動の道しるべ(81) 果樹農業の農地流動化(7) 三重大学大学院生物資源学研究科教授 徳田 博美

 園地流動化の目的は園地の荒廃を防ぐとともに、産地の中核的な担い手を育成し、産地の維持・発展につなげていくことである。したがって、どのような担い手を中核として、どのような産地に発展させるのか、その方向性を明確にしておくことが園地流動化を推進する上で不可欠である。
 特に果樹農業では水田農業とは違い、一集落の農地面積規模を超える数十から100ヘクタールの農地を引き受けることは想定しにくく、ある程度の数の担い手が層として存在する必要がある。