スピリット 担い手育成に奔走 三重・四日市市農業委員会会長職務代理 岡本 萬里子さん

「農業委員になったことで知識も増え、多くの人と知り合うことができた」と話すのは、四日市市生桑町の岡本萬里子さん(69)。
1996年、同市初の女性農業委員となり、今年で22年目。昨年7月の新体制移行時に会長職務代理に就任した。
岡本さんが委員就任以来取り組んでいるのは、男女共同参画と食育の推進。自らも県内で初めて家族経営協定を締結するとともに、毎年、地元の高校や小学校で郷土料理の料理教室を開いている。
また、農地利用の最適化の推進に向け、担い手育成にも力を注いでいる。「理想は各地域に担い手となる農業者が1人いること。地域農業を維持するためにも地域で担い手を育てることが重要」と担い手と地域農業者を積極的に訪問し、意見を集めている。その中で見えてきたのが担い手農業者の労働力の確保問題だ。
このため、今年の活動目標は農福連携の推進。障がい者雇用施設と農業者を結び付けられるよう、事業者を訪れ情報を集める日々が続く。
「労働時間など施設側と農業者側をいかに合わせていくかなど課題も多いが、うまくいくよう進めていきたい」と意気込みを語る。