人と組織をサポート 肉用牛経営者会議を支援 栃木県農業会議

 栃木県肉用牛経営者会議(長谷川良光会長)は1993年に栃木県内で肉用牛の肥育・繁殖を行う経営者らによって誕生した、栃木県農業会議に事務局を置く経営者組織だ。
 同会議は自ら肉用牛経営の確立を目指す経営者相互の緊密なる連携の下に、技術の向上および経営改善の相互研さんと共通利益の推進を図り、経営の確立・発展ならびに経営者の地位向上などに資することを目的としている。昨年2月現在、県内の肉用牛経営者25人が会員となっている。
 毎年、県内の肉用牛農場視察や研修会で会員同士の連携を深めるとともに、技術の向上や経営改善を図っている。特に近年は、これらの研修に若手会員や後継者などが積極的に参加している。
 また、全国肉用牛経営者会議とも連携し、2011年に発生した東日本大震災では他県の組織とともに農林水産大臣に対し、肉用牛農家の経営安定に関する要請を行うなど、全国的な問題にも取り組んでいる。
 昨年の11月28日には、全国肉用牛経営者会議の現地研究会を栃木県那須町および那須塩原市で共催した。その中で同県内の肉用牛の情勢に関する室内研修や県内の農場および県畜産酪農研究センターの現地視察を行うとともに、全国の会員と技術・経営・販売などについて情報交換した。
 その他にも関連組織・団体とも連携して農政対策活動に取り組んでいる。
 長谷川会長は「有事の際、農業関係の行政組織などに対して、肉用牛農家の要望や意見を出す組織として、この会の必要性を感じている。今後は若い経営者に入会してもらい、若手会員の意見を反映することによる内部の活性化も図りたい」と話す。

写真説明=全国肉用牛経営者会議と共催した現地研究会(県畜産酪農研究センター視察)