農年に17人新規加入 群馬 みどり市農業委員会

 2016年4月に新制度へ移行したみどり市農業委員会(根岸始会長)は、農業委員13人と農地利用最適化推進委員13人が一体となった農業者年金の加入推進活動を展開し、2018年1月末時点で17人(うち39歳以下が9人)が新規加入した。全国ベストテンに入る好成績となっている。
 2016年以前は、数人程度の実績にとどまっていたが、本年度飛躍的な増加をみた。
 今回の推進は、県農業会議が2016年8月に開いた農業者年金加入推進特別研修会に加入推進部長、女性農業委員が参加し、制度の特徴や税制など有利な点が多いことを研修し、秋の農業委員会総会で加入推進の強化を決定したことに始まった。
 根岸会長や加入推進部長を含む数人の委員は、旧制度を脱退した経緯があった。しかし、積立方式であること、保険料は全額社会保険料控除の対象になること、保険料の金額は自由に決められること、生涯支給される年金であることなど、有利な制度であることは十分納得していた。
 2017年2月に県農業会議と加入推進に関する意見交換をした際に、「熱の入った説明を受け、活動に向けて大きな弾みとなった」と根岸会長は当時を振り返る。
 具体的には、後継者がいる委員は家族が加入し、次に事務局が用意した加入対象者名簿に基づき、各委員が地域の農業者の営農状況などを考慮しながら戸別訪問するなど、加入を働きかけている。概要説明を受け興味がある人や加入を決めた人に対しては、事務局が制度内容や手続きを詳しく説明するなど、しっかりとバックアップする体制を固めている。毎月の総会では前月の実績を報告して士気を高めている。戸別訪問による委員の地道な推進と事務局のサポートが成果を上げた。
 また、2017年12月には遊休農地所有者に対する利用意向調査や農地所有者に対する農地利用の意向に関するアンケートを実施するに当たって、調査の戸別訪問の際に農業者年金の加入推進も行っている。
 根岸会長は「国民年金だけの受給では不安なので、農業者年金に加入して安心した生活をしてほしい。このことを人づてに聞いて、入ってくれた人もいる。加入者自らその魅力を伝えてくれることで、制度が広まり浸透していくことを期待している」と語った。

写真上=根岸会長

写真下=加入推進活動をすることを決定した会議(2016年秋)