スピリット 食農教育に貢献 徳島 吉野川市農業委員 野上 功子さん

 「地元の幼稚園・小学校とは、娘が入学してから40年近く、農作業体験をしていただいたり、イベントを開いてお付き合いさせていただいています」と語るのは吉野川市農業委員(4期目)の野上功子さん(68)。
 野上さんは、ニンジン、野沢菜などの野菜を6ヘクタールと、水稲4ヘクタールを栽培する専業農家だ。現在、夫と息子夫婦、パート従業員4人で切り盛りし、経営の法人化も視野に入れている。
 そんな野上さんの活動で目を引くのは、長年にわたる食農教育だ。地元の幼稚園や小学校では、野上さんの圃場でサツマイモや野菜の収穫体験が行事となっている。また、卒業式には前日の昼から夜中までかけて作った赤飯を配るなど、子供への思いやりが深い。
 「お世話になった娘の先生だった人が、今では校長先生になられて、どうにも長い付き合いになりました。多くの子供たちが体験をきっかけに少しでも農業への興味を持っていただけたら」と笑顔で語る。