農地利用の最適化へ 推進大会で一致団結 茨城県農業会議
茨城県農業会議(葉梨衛会長)では「新・農地を活かし担い手を応援する運動」の最重点である農地利用の最適化をより一層推進するため、農業委員ならびに農地利用最適化推進委員らが一堂に会する「新・農地を活かし担い手を応援する運動推進大会」を毎年開いている。3月に開かれた大会では、小美玉市の「小川文化センターアピオス」に約760人が参加した。
この大会では全国農業会議所の稲垣照哉事務局長代理による講演「農業委員会における農地利用最適化の取り組みについて」が行われ、市町村農業振興部局との合意形成・連携体制構築、農業委員会と農地中間管理機構との連携について全国的な取り組み事例などを踏まえ説明した。そして「農地利用最適化」の究極の目的は「今、使われている農地を使えるうちに、使える人に引き継ぐ算段をすること」と強調した。
農地利用最適化の取り組みについて事例発表した河内町農業委員会の坂本紀幸事務局長は、農地利用の実態調査によりモデル地区の農家の意向を把握し、農地の集積に結びつけた活動を紹介。課題には、地権者が相続で取得した農地の場合、自分の農地の所在などを把握していないこと、また、相続で地権者が町外に在住していたり、未相続で話を聞けないケースがあることを挙げた。
今後についてはモデル地区の調査範囲を設定して調査を継続し、「調査結果をもとに集落座談会などによって現在の利用状況と将来の利用見通しについて話し合っていきたい」と話した。
同農業会議では、茨城県と農地中間管理機構である(公社)茨城県農林振興公社と連携し、農地利用最適化推進委員などに対する研修を行い、各地域の取り組みを強化していく考えだ。
写真上=熱心に耳を傾ける参加者
写真下=あいさつする葉梨会長