農委魂 被災者に野菜など提供 宮城・南三陸町農業委員 及川 道男さん
「耕作放棄地が増え、農地が荒れている地域には人は寄りつかない。地域は衰退する恐れがあるので、それは避けたい」と語るのは、現在、農業委員6期目の及川道男さん。
南三陸町は東日本大震災で多くの農家が被災し、現在も仮設暮らしが多いため、営農再開が進まず耕作放棄地が増えている。
及川さんは、自身も仮設暮らしにもかかわらず、耕作放棄地の再生に取り組んでいる。
自らがリーダーとなり、4人でソバ20アール、ジャガイモや大根などの野菜25アールを作付けするなど、耕作放棄地解消のPRに貢献している。収穫したソバは11月の町産業祭りで参加者に振る舞い、野菜は仮設暮らしの被災者に無償で提供して喜ばれている。
及川さんは、耕作放棄地の解消・発生防止を通じて地域農業の維持発展に、熱意を燃やしている。
写真説明=耕作放棄地を再生して苗を定植