人と組織をサポート 農業経営者運動を支える 青森県農業会議

 青森県農業会議(中野均会長)の農業経営者の育成に向けた農業経営者運動の取り組みは1964年にさかのぼる。
 当時の農業法人化の推進、200万円農家の創設、企業的農業経営者の育成は産業としての農業の確立を目指すもので、農業と他産業との所得格差を是正するために農業者の意識改革を図り、経営に対する能力を高めようという活動だった。
 こうした活動の中から農業経営者としての自覚、計画性などを仲間で話し合って組織された。
 県を一円とする農業経営者組織が1972年の稲作をかわきりに1976年に養鶏、1995年に野菜園芸技術研究会など次々に誕生した。1977年には農業青色申告会連合会、1996年に県農業法人協会も設立。その後、組織名の変更を行い、それぞれの部門別経営者組織が誕生し現在に至っている。
 1994年からは認定農業者制度がスタート。市町村段階で認定農業者の組織化が行われ、県段階の認定農業者組織の事務局を農業会議が担っている。
 さらに、県農業経営者協会の事業に県内の農業経営者が集う「青森県農業経営者研究集会」を開催しており、今年で41回を数える。
 1日目は分科会と全体集会を行う。
 分科会「わが部門の経営戦略を語り合う」では、作目別分科会〔(1)稲作(2)野菜園芸(3)りんご果樹(4)酪農(肉牛含む)(5)養鶏〕が行われ、講師を招いたり、会員自らの取組事例などを発表するなど議論を交わす。
 全体集会では、農政、時勢に関することをテーマに講師を招き、講演を行う。その後、県農業経営者協会総会を行い、会員の中から優良農業経営者を表彰する。2日目は、農業経営を取り巻く税制研究会を開催する。
 農業会議は、農業経営者の経営者能力の向上を目指して研修・研鑽活動を行う事務局として今後も経営者組織を支える。

写真上=全体集会で農政を学ぶ

写真下=部門別ごとに勉強する