現場活動を強力に支援 県農業会議・県・農地中間管理機構が一体 広島県農業会議

 広島県農業会議(木山耕三会長)は、広島県・広島県農地中間管理機構との3者で定めた「平成30年度農業委員会と農地中間管理機構の連携に係る活動方針」を基に、農業委員と農地利用最適化推進委員の現場活動の支援を強力に推進していく方針である。

 3者は農地利用の最適化を推進するための手段として、農地中間管理事業を活用して担い手に農地を集積・集約するための活動を一体で進めている。
 8月には県内全ての農業委員会が新体制への移行が完了し、県全域で農業委員と推進委員による農地利用最適化推進活動が本格的に動き出すことになる。
 農業会議は人と農地の課題解決に向けた活動の中心的役割を果たす農業委員・推進委員のマネジメント力を高めるため、参考となる取り組み事例や農地利用意向確認活動の取り組み方法の検討を行っている。

 3月1日に開いた研修会では、岐阜県本巣市の農業法人・アグリード(株)安藤重治代表取締役から農地中間管理事業を活用し、地域内の他の担い手と10ヘクタールの農地の集積・集約化の相互調整を図り、お互いに効率的な農地利用が行えるようになった取り組みが紹介され、農地の集積・集約が担い手の経営発展につながる事例を聞いた。
 また、島根県松江市農業委員会の荻野智係長からは、委員会活動を分かりやすく解説した「最適化活動マニュアル」を作成したこと、市内16地区ごとで独自の活動指針を策定して現場実態に沿った活動を行っている事例などを学び、今後の広島県における活動の参考となった。
 さらに16日の女性委員を対象とした研修では、女性委員と、農家にふんした農業会議職員による、農家の庭先での聞き取り活動を再現した模擬演技(ロールプレイング)が実演され、楽しく分かりやすく、女性ならではの親しみやすさ・話しのしやすさを生かした相談活動について意見交換をし、好評を得た。
 農業会議には各市町の委員数や委員会事務局体制の違いなどを考慮した活動支援を望む声も聞かれる。
 農業会議は両委員が連携して農地利用最適化に取り組む委員会活動の充実・強化のため、今後も取り組み事例の紹介や現場で生かせる研修など、現場活動支援を強化していくことにしている。

写真上=女性委員を対象とした研修会では、農家の庭先での聞き取り活動を再現した模擬演技(ロールプレイング)を実演

写真下=農地の集積・集約化を実現した農業法人や「最適化活動マニュアル」を作成した農業委員会の事例などを学んだ研修会