農委魂 遊休農地を率先して活用 奈良 香芝市農業委員会会長 吉村 増雄さん

 「農業者の要である農業委員会が、率先して遊休農地の活用に取り組むことで地域農業の活性化につなげたい」と吉村さん。これまでの活動が評価され、2015年度、農業委員会とともに農林水産大臣表彰を受けた。
 吉村さんを中心に、特産品作りを目指す同市農業委員会は、2012年に遊休農地を解消し、みそ用大豆を作付け。収穫した大豆は「ふれあい朝市・香芝」に提供し、「かしば香るみそ」に商品化。活動は2014、2015年も継続され、市内保育園児(香るみそ応援隊)を招き、農業体験や学校給食でみそ汁として提供されるなど食育や地産地消の活動にも力を注いでいる。
 2013年から耕作予定がない農地を無償貸借する特定農地貸付事業を始めた。現在、市内5カ所42アールのほ場を43人が利用し、好評を得ている。今後、順次ほ場を拡大する予定だ。「非農家にも農地の大切さを伝えていきたい」と力強く語る。