人と組織をサポート 「なにわ農業賞」を創設 大阪府農業会議

 大阪府農業会議(中谷清会長)は、2000年に「なにわ農業賞」を創設した。
 表彰は、優良農地を保全するとともに、意欲ある担い手の育成・支援をめざして取り組む組織運動の一環として実施。毎年府内の優れた経営体を表彰し、受賞者は16回で122経営体にのぼる。
 表彰に当たっては、府内農業委員会が、JAや府の各農と緑の総合事務所農の普及課など関係機関と連携。1999年施行の食料・農業・農村基本法を踏まえ、大阪農業の存在価値向上に貢献し、優れた企業感覚で都市農業に伴う困難を克服しながら、特徴的な農業経営を展開する者を推薦する。推薦された経営体は、審査委員会での審査を経た後、表彰される。
 2000年の第1回の選考では、地域のリーダーとして役割を果たし、環境に配慮した農業経営を行う者など気鋭の14経営体を表彰した。
 (有)しものファームの霜野要規代表(46)は、各種の先端技術を活用した農業経営と、減農薬減化学肥料で先駆的な栽培に取り組み、法人の代表として30歳で第1回受賞を果たした。
 霜野さんは「受賞後、学校給食への地場産野菜の提供や、防災協力農地の指定のほか、農商工連携で地域を巻き込んだコマツナのPR活動にも取り組んできた。引き続き、都市の中で消費者や地域にさまざまな形で貢献できるような農業を追求している」と受賞後を振り返る。
 大阪府農業会議では、今後も地域農業に貢献する経営者を顕彰するとともに、府内農業者が夢と希望と誇りを持って農業に取り組めるよう支援を続けていく。

写真説明=昨年の第16回なにわ農業賞受賞者を囲んで