農委魂 耕作放棄地を再生・活用 宮崎・川南町農業委員 河野 博子さん

 「子どもたちに農作業体験を通して、食と農の大切さをもっと知らせたい」と語るのは河野博子さん。「川南農地活性化プロジェクト」を立ち上げ、2013年から国の事業を活用するなどして、3カ年間で耕作放棄地170アールを全農業委員が一致協力して再生した。その圃場では、町内の小学4〜6年生がソバの播種・収穫・脱穀を体験している。
 ソバは、児童たちが「そば饅頭」などに調理して食べるほか、農業委員は川南町名物「軽トラ市」の農業委員会ブースで、汁そばやそば粉として販売し、活動をアピール。今年は、もちつき用の稲を育てるための耕作放棄地を、農地パトロールなどで探している。
 十年以上も子育て支援相談員を務める河野さんは、自身の農地の一部も保育園児などに開放する。「今後は、園児や児童だけでなく保護者も巻き込んだ食農教育を進めたい」と意気込む。

写真説明=農作業体験を終え、ヤギとふれあう園児と河野さん