農地利用最適化へ 農業委員と推進委員が連携 千葉 芝山町農業委員会

 千葉県芝山町は、千葉県北東部、山武郡の最北端に位置し、成田国際空港に隣接する。町の東側に高谷川、西側に木戸川が南下して流れ、その流域では水稲栽培が盛んだ。また、町の北部から西部の台地ではニンジン、トマト、スイカの露地及び施設栽培が盛んだ。
 芝山町農業委員会(萩原俊彦会長、農業委員13人、農地利用最適化推進委員7人)は、昨年9月の改正農業委員会法の公布により、当時の農業委員の任期が2016年2月末から1カ月延長され、4月1日の改正農業委員会法施行と同時に新制度に移行することになり、農地利用最適化推進委員を公募するために、その活動の検討を始めた。
 当時の農業委員会会長で、現在も農業委員として活動する小山修一委員(67)は「遊休農地の増加が見込まれる中で、今までの農業委員の役割から現場活動の部分を独立させた農地利用最適化推進委員が機能すれば力強い反面、具体的な活動内容を検討して、より良い運営方法を考えることに頭を悩ませた」と振り返る。
 推進委員の地区割りを考えるにあたり、地域の行事で交流の深い地区での区分けを土台に農地面積の均衡をとり、町内を七つに分けた区割りを作成した。また、その七つの区割りから農業委員も推薦されるように地元と調整をした。
 この体制によって、推進委員が詳しくない地区の『人と農地』については農業委員が補完することで、農業委員会として町内を満遍に把握できるようになり、今後の農地集積や遊休農地発生防止の活動を行いやすくなると考えた。農業委員は農業団体からの推薦や中立者を含め、最終の定数を13人とし、7人の推進委員と合わせて20人で活動していく。
 今後の活動について萩原会長(67)は「この体制で農業委員と推進委員が連携して『人と農地の問題』に対応できるよう努力していく。任期は3年しか無いが、推進委員には、その経験を生かし、いずれ農業委員として活躍してもらえるとうれしい」と話す。

写真説明=萩原俊彦会長