人と組織をサポート 東京アグリマネジメントスクールを実施 東京都農業会議

 東京都農業会議(青山やすし会長)では、認定農業者をはじめとする都内の担い手を支援するため、東京都農業経営者クラブ(眞利子伊知郎会長)とも連携して「東京アグリマネジメントスクール」の名称でさまざまなセミナーを開催している。
 都内や他県の先進農業経営を見学する視察研修会を年数回開催している。今年3月には日野市で「トマト・施設野菜見学会」を開催。58人の認定農業者らが参加し、トマトやイチゴの施設栽培技術を熱心に見学した。
 また、都内の女性農業者を対象にした「交流&見学バスツアー」も毎年実施している。3月には神奈川県伊勢原市の花き経営などを見学するバスツアーを実施した。昼食時には互いに自己紹介する時間も設け、女性農業者同士が地域を越えて交流する機会になった。
 このほか、都内の農業者と消費者が交流しながら学ぶセミナーを毎年企画。昨年12月に開いた「食と農セミナー」には約120人が参加した。東京都消費者月間実行委員会と連携して開催しており、参加者のうちほぼ半数は都内の消費者だ。
 料理研究家の枝元なほみさんの講演を聴いた後、小人数のグループに分かれて意見交換を行った。参加者からは「都市農業を守っていこうという気持ちになれた」との感想が聞かれた。
 農業会議の職員が講師となり、農業委員会と連携した農家向けの簿記記帳講習会にも取り組んでいる。
 昨年度は、18区市町村であわせて115回開催し、延べ500人以上が参加した。参加者からは「パソコン記帳で帳簿の整理が楽になった」「経営の内容が把握できる」と好評だ。若い後継者や女性農業者も多数参加している。

写真説明=食と農セミナーで講演する枝元さん