外国人労働の新制度 働きやすい労働環境の整備を

 出入国管理法改正を受け、即戦力となる一定の専門性・技能を有する外国人材の就労を目的とした新たな在留資格「特定技能」の適用が4月から始まる。
 人手不足が深刻な農業、漁業、介護、建設など14業種で5年間に最大34万5千人余り、農業は5年間で最大3万6500人の受け入れを見込む。受け入れ機関による直接雇用に加え、農業・漁業の2業種では派遣労働も認められ、農作業のほか製造や加工、運搬・販売など付随する関連業務に従事する。
 各分野の期待を背負っての新制度スタートだが、極めて短い準備期間での導入だけに外国人材受け入れ態勢の早期整備が課題となっている。
 外国人材との共生に向け、政府は行政・生活全般の情報提供・相談を多言語で行う一元的窓口を全国約100カ所に整備する方針だ。一方で直接雇用、派遣労働双方での対応が求められる農業分野での支援態勢をどのように整備していくか。雇用経験に乏しい個人農業者に対しては特にきめ細かな支援が必要となる。
 既に始まっている他国との外国人材の獲得競争に加え、外国人材を必要とする国内他産業との間で農業の優位性を確保するためにも、働きやすい労働環境の整備が不可欠である。
 このため政府は、農業関係の技能実習を実施している監理団体および実習実施者の優良事例を収集し、国内外に発信することで「農業の魅力」をアピールする。併せて関係団体・機関にどう支援態勢を構築するか検討を促している。
 これまで実施された外国人技能実習制度の経験に加え、国家戦略特別区域で始まった派遣労働の仕組みを活用し、外国人材が働きやすく暮らしやすい受け入れ態勢を一日も早く整えていきたい。外国人材と受け入れ農家・農業法人の双方に有益な「共生社会」を地域とともに実現することが求められている。