MY STYLE 健康茶やハーブティー人気 熊本・南阿蘇村 クマモト敬和

 雄大な大自然と農業が調和する熊本県南阿蘇村。ヨーロッパの農村風景をほうふつとさせるこの地を拠点に、健康茶やハーブティーをつくる農業法人の(株)南阿蘇農園と、親会社で販売会社の(株)クマモト敬和(熊本市)が目覚ましい経営展開を続けている。

風景とマッチしたハーブ圃場

 クマモト敬和は、ハーブティー専門店の「南阿蘇TEA HOUSE」と、健康茶「茶房南阿蘇」の二つのブランドで、約400種類の製品を製造・販売している。
 「南阿蘇TEA HOUSE」は南阿蘇本店のほか、熊本市、福岡市などの九州各地と東京・日本橋の大型商業施設内に合計8店舗を展開。このほか、大手雑貨チェーンの東急ハンズ23店舗、高速道路のサービスエリア、駅、空港などでも販売。ネット通信もアマゾンと自社サイトで、売り上げを伸ばしている。
 海外展開にも積極的で、2017年にはベトナムに工場を建設し、日本産原料を加工して逆輸入。ロシアや台湾などでも、加工場や出店を計画している。

 フランチャイズで店を出したいという希望も多く、九州経済界が注目する同社の原動力は「健康」と「南阿蘇」にあるようだ。
 両社の社長を兼ねる宮野敬之さん(49)は、父が経営していたお茶販売店の債務整理のため、31歳で商社を辞めて後を継いだ。店舗は手放していたため、催事で九州各地のお茶を売っていた。3年ほどたったころ、大阪のデパートのバイヤーから「健康茶はないのか」と聞かれた。大阪で売れていたのだ。
 製品を仕入れる資金がないため、自分でつくろうと民間療法の古い文献を読みあさって調べると、柿の葉やビワ、ドクダミなどの野草が主原料だと分かった。大学の研究者から「世界の野草類の9割は阿蘇山周辺で採れる」と聞き、阿蘇で原料を採取。試飲で客の感想を聞きながら改良を重ねると、徐々に売れ始めた。
 売り上げが3千万円を超えた2007年にクマモト敬和を設立。南阿蘇村に古民家を改装した店を出した。
 南阿蘇農園を設立したのは2009年。3ヘクタールでレモングラスやカモミール、ペパーミントなど10種類をEM菌による無農薬・無化学肥料で栽培(1.5ヘクタールは有機JAS)し、ハーブティーなどを製造。県内の農家にも3ヘクタールの栽培を委託している。