女性の委員登用増加へ積極的に活動 かがわ農業委員会女性の会

 今年は全国で約1千農業委員会が委員の改選を迎える。香川県内でも7月に5市5町の農業委員会で改選が予定されている。こうした中、かがわ農業委員会女性の会(田村照栄(たむらてるえ)会長)が取り組む女性の登用促進を紹介する。

 かがわ農業委員会女性の会は2013年10月に設立し、今年で10周年を迎える。これまで農地制度や人・農地プランの研修のほか、各市町では、女性委員らが主体となって、食育や女性農業委員の活動を紹介するフォーラムなどに取り組んできた。
 現在、県内17市町農業委員会のうち、女性農業委員は15委員会で24人が選任されている。また農地利用最適化推進委員は3委員会で4人となっている。女性委員の数は同会設立以後、徐々に増えているが第5次男女共同参画基本計画の目標である30%に向けてさらなる取り組み強化を図っているところだ。
 昨年は市町巡回を実施し、農業委員会会長に女性委員の登用の要請を行った。とりわけ女性の委員登用にあたって、必要な場合は同会から推薦書の発出も申し出るなど具体的な手法についても提案しつつ、成果につながるよう努めてきた。

2年ぶりの開催となったさぬき市のフォーラム
農業委員用の推薦書の様式

 女性委員らの活動のうち、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため自粛せざるを得なかったものが少しずつ再開してきている。地域の小学生を対象にした食育活動や女性農業者を主体としたフォーラムなどである。女性委員としての顔だけでなく、女性農業者や地域の世話役として活動する姿は、女性農業委員・推進委員の活動のPRにもつながっており、地域へ徐々に浸透している。フォーラムの参加者からは「初めて参加したが、活気があり勉強になった」と感想が聞かれ、同会と地域との結びつきが大きくなっている。
 田村会長は「ゼロから1人、1人から複数人をめざし推進を図っていきたい。仲間がいれば活動の幅が広がっていく」と今後への抱負を語った。