やまがたれいわスタートダッシュ本格始動 山形県農業会議

 山形県農業会議(五十嵐直太郎会長)では、全国農業会議所が展開する「地域の農地を活かし、担い手を応援する全国運動」と連動し、「やまがた“地域の農地を活かし、担い手を応援する”活動」~れいわスタートダッシュ~を本年度から実施している。半年が経過し、見えてきた課題を整理しながら、活動の強化に取り組んでいる。

研修会は気軽に楽しく中身濃く。良い雰囲気で身をのりだして話し合っている                 
グループごとのアイデア発表

 各農業委員会から提出された活動状況の共有シートによると、推進体制の整備(市町村農政主務課、農業委員会、農協、土地改良区など)が全体の約4割で実施されているが、残る6割の体制整備が必要な状況にある。
 地区での話し合い活動については、第1四半期に比べて第2四半期は1割ほど実施率が高まっており、話し合い活動の結果、集積・集約につながった農地が46筆、13.4ヘクタール出ている。
 農閑期となる第3四半期以降は話し合い活動が活発になるため、農業委員会と農業会議が現場での進み具合を共有し、課題を解決しながら前進していくことが重要である。
 昨年12月には農業委員・農地利用最適化推進委員・農業者年金協会代議員合同研修会を県内4地域で開催し、農業会議から状況を説明した。今後、農業会議職員が担当地区を設定して農業委員会のサポートをきめ細やかに行う他、成果の向上に向け、各関係機関との連携も密にしながらさらなる加速化を図る。

 また、人・農地プランなどの地域の話し合いが円滑に進むよう、合意形成型会議の研修会(昨年11月に基礎編、同12月に応用編)を実施した。研修会では、(一社)会議ファシリテーター協会を講師に迎え、農業委員、推進委員、農業委員会事務局職員が参加した。
 研修会では、参加者が実際に現場で実施できるようになることを目指し、ワークショップ方式による合意形成型会議を体験した。
 参加者からは、「楽しく研修を受けることができた。今後地域の話し合いで学んだことを活かしたい」などの前向きな声が多く聞かれた。
 最も参加者の多かった寒河江市農業委員会では、研修を受けて早速ワークショップ方式の話し合いを実践した。同委員会では、昨年の8月に市内の農家を対象に農地利用に関する意向調査を実施している。これから行われる各地区での話し合いにこの結果を活用する予定だ。
 話し合い活動がより活発になるよう、農業会議では、ファシリテーションに関する研究会の立ち上げも検討している。