ストップ鳥獣害(185) 食肉処理加工施設設立し シカ イノシシ 活用 奈良・五條市

平屋建て広さ約78平方メートルの「ジビエール五條」                  

 柿の生産量日本一で知られる奈良県五條市は、面積の7割以上を占める山林で育ったシカ、イノシシをジビエに活用して地域活性化や食育に取り組んでいる。拠点となるのが食肉処理加工施設「ジビエール五條」だ。2015年に国の鳥獣被害防止総合対策事業などを活用して市が設立した。

枝肉にロット番号を付しトレーサビリティーの仕組みも導入               

 同市では2009年に策定した鳥獣被害防止計画に基づき、防護柵や捕獲檻の設置を進めている。従来、捕獲したシカやイノシシは焼却処分されていたが、同施設に搬入し精肉加工が可能となった。2018年度は計465頭が搬入され、年々その数は増加している。常駐する職員は「多い日には7頭が搬入される」と話す。
 加工したジビエ肉は、道の駅などで一般販売される。同市の特産品である柿を加えた「ジビエカレー」や、防腐剤などを一切使用しない「ビジエ燻製(くんせい)肉」が人気だと言う。また、廃棄していたシカの皮を活用してメガネなどを拭く「純鹿セーム革」として販売するなど、新製品の開発にも取り組んでいる。