AIでキュウリの等級を選別

AI自動選別機と小池さん

 静岡県湖西市の小池誠さん(38)は、人工知能(AI)によるキュウリの等級選別機を自作し、作業を効率化させている。Webで公開している無料のソフトウエアと市販の機材を使い、費用は2万円ほど。静岡大学と共同で自動潅水装置も開発中で、機械メーカーも注目する。


 小池さんは、両親と施設キュウリ40アールを栽培する専作経営。静岡大学情報学部を卒業後、自動車関係の企業でソフトウエア開発のエンジニアをしていた。
 2015年に退職し後継者として就農したが、栽培以外の作業に多くの時間を取られることが気になった。特に時間がかかるのが選別作業。重さ、色つや、形、曲がり具合など、市場が求める9等級の出荷基準があり、忙しいときには1日に8時間もかかっていた。
 そこで、エンジニアの経験を生かして2017年8月に開発したのが選別機だ。AIに3万5千枚のキュウリの写真を記憶させ、それぞれを9等級に分類。アクリル板をかぶせたパソコンのディスプレー(表示画面)にキュウリを置き、上方からWebカメラで撮影すると等級が表示される。
 選別の判断基準は、小池家で一番の熟練者である母に合わせた。微妙な曲がり具合など判断に迷うものもAIが瞬時に判別し、精度は75%。「人でも多少の誤差はあるため、出荷には問題ない」という。小池さんの選別スピードは1.4倍に早まった。
 小池さんは「仕分け作業を短縮できればその時間を栽培管理にあてることができる」と話す。