MY STYLE 農業参入し観光農園が人気に 滋賀・甲賀市 水口テクノス

「農業で持続可能な地域社会の実現に貢献したい」と話す小山さん                      

 滋賀県甲賀市の農地1.2ヘクタールでイチゴやトマト、メロンを栽培するのは、廃棄物収集業を営む(株)水口テクノスだ。2010年に農業参入し、イチゴの観光農園や加工品の開発も手がける。営農には独自の技術で生ゴミから作った堆肥を活用。販売は地域での直売にこだわり、資源と生産物を地域内で供給・消費する循環型社会の実現を目指す。

 多角的な農業経営で地域の先駆けになった。観光農園は、イチゴ狩りの期間には県内外から2万5千人が訪れる地域の人気スポットだ。
 加工品では生産したイチゴやメロン、トマトを使ったアイスクリームが売り。トマトはドレッシングやソース、イチゴはジャムや菓子にも加工する。
 地産地消にこだわり、野菜や加工品の販売は直営のアンテナショップと農協の直売所に限る。地域で経済を循環させる他、輸送にかかる二酸化炭素を減らす狙いもある。社員やパートの従業員約15人が常時農作業に励み、年間5千~6千万円を売り上げる。
 同社の農業部門を立ち上げた専務取締役の小山剛さん(50)は「地域の農業は大規模な稲作が中心。新規参入者として、観光や加工品の開発、販売方法の工夫で新たな形の農業を実現したかった」と話す。

 同社の農業参入は堆肥の生産から始まった。ゴミを再利用して廃棄量を減らそうと、2002年に生ゴミを堆肥にする独自の手法を開発。特許も取得した。現在は地域の家庭の協力を得る他、県内外の飲食店、スーパー、ホテルなどの事業者からも生ゴミを回収し、堆肥に変えている。