列島最前線 高齢農家回り出荷サポート 鹿児島・日置市 がんばろう高山

市街地から離れた中山間地域に位置する鹿児島県日置市高山地区。住民168人のうち65歳以上が67%を占める高齢化が進んだ地域だ。移動販売車の復活や送迎など高齢者の暮らしを支援しているNPO法人がんばろう高山は、自家消費が主だった野菜を週2回集荷し、車で30分かかる直売所に出荷している。野菜が売れることで「いいものを作りたい」という住民の生きがいが芽ばえ、地域に活気を呼び込んでいる。

同法人は毎週水曜日と土曜日の朝、六つある集落の農家1軒1軒を回り、野菜を集荷。家の軒先に「出ス」などと書かれた目印が掲げられていると、集荷物がある合図だ。可能な生産者には、各集落の公民館に運んでもらっている。
集荷した農産物は、事務所で商品管理用のバーコードを付け、種類ごとに仕分け。「がんばろう高山」とデザインされたシールを貼り、高山産野菜としてブランド化も進めている。10キロ離れた物産館「江口蓬莱館」に午前中には運び入れ、陳列までをしている。
集荷から出荷までをこなす桑木野勝夫さん(67)は「高山産野菜は認知されてきた。売り場で到着を待ちわびている人もいる。大変だけど、皆に喜ばれ、やりがいがあるよ」と笑顔を見せる。昨年までは軽トラで運んでいたが、県の事業を使い保冷車を購入。よりたくさんの野菜を新鮮に運べるようになった。
売り上げも年々増えている。出荷は2015年11月から始め、初年度は3月までの4カ月の売り上げが約50万円。2016年度は1年間で250万円、2017年度は300万円と順調に伸ばし、2018年度は350万円を売り上げた。

写真=「出ス」などの目印が集荷ありの合図。保冷車で一軒一軒回る