列島最前線 100万本のひまわりが咲く町 香川・まんのう町

「ひまわりの里」と呼ばれ、毎年夏には100万本以上のひまわりの花が咲き誇る町――香川県まんのう町は、ひまわりを観賞用として保全するだけでなく、町全体でひまわりの種から搾油した「まんのうひまわりオイル」などの特産品作りに取り組んでいる。

まんのう町は2006年に琴南町、満濃町、仲南町が合併して誕生した人口2万人弱の町。町全体で20ヘクタールのひまわりが栽培されている。ひまわりの花が満開となる毎年7月頃には「ひまわりまつり」が開催され、県外からも観光客が押し寄せる。近年では農林産物の6次産業化を進めており、その拠点となっているのが「まんのう町ものづくりセンター」だ。
2018年3月に町が地方創生拠点整備交付金を活用して廃校になった小学校を改修し、約1億6千万円をかけて整備した。ここでは町の特産品として注目されているひまわりオイルの搾油から商品の瓶詰め、種の保管まで一貫して行っている。また、町木のカリンや町内に自生する薬草の加工も行われている。

町内でひまわりが栽培されるようになったのは、1989年に旧仲南町帆山地区の20アールの休耕田の転作作物として観賞用に栽培されたのが始まりだった。1992年以降は、地元農家がひまわりオイルの製造・販売に取り組んでいたが、2018年度からは町をあげた地域活性化として「まんのうひまわりオイル」に取り組み、優良ふるさと食品中央コンクールで農林水産大臣賞を受賞した。
ものづくりセンター所長を兼任する町企画観光課地方創生推進室室長の齋部正典さん(63)は「最初からすべてが順風満帆だったわけではない。長雨が続き、収穫時期の種にカビが生えてしまい搾油が全くできなかった年もあった」と話す。最近は台風と開花の時期が重なるため、種をまく時期を分散していると言う。
町ではひまわりオイルのブランド化やPRを進めるため、2016年から地元の百十四銀行と連携協定を結び、商品のボトルやラベルのデザインを刷新した。また、朝ドラ風のネットドラマ「まんのう町のひまわりちゃん」を制作しYouTubeで公開するなど、新たな普及戦略にも取り組んでいる。

写真=「搾油に使うのは100%町で採れた種だけ」と語るセンター所長の齋部さん