AIが3週間先まで生産予測 注目集める「高知県園芸品生産予測システム」

 人工知能(AI)が、果菜類の生産量を3週間先まで予測する「高知県園芸品生産予測システム」が注目を集めている。高知県が富士通(株)、(株)Nextremerと共同で開発。生産者の栽培改善による収入増を目指す。JAの部会でも出荷計画が立てやすくなり、流通業者との安定取引につながることも期待されている。

 このシステムは過去の出荷データを基に、気温、降水量の予想から3週間後までの出荷量を予測できるもの。対象品目はナス、キュウリ、ピーマンだ。2019年から本格運用が始まり、現在、県内5地域832戸に普及している。ナスは355戸と普及率が高い。
 同県農業振興部農業イノベーション推進課の谷内弘道主幹は「JAの出荷場の担当者からは、AIと予測を比べたときに、AIの方が当たったという声も聞かれた」と話す。

 出荷データはJAの集出荷場にあるが、これまでは「出荷伝票」として、農業者に紙ベースで渡されているだけだった。そのデータを有効活用するため、同システムの開発を進めてきた。
 来年度以降、各生産者ごとのハウスにおける生育データ(着果数や開花数)と、ハウス内の温度などの環境データも加えた予測につなげる見込み。より予測精度が高まることが期待される。
 運用は富士通の生産管理システム「AkisaiPF(アキサイプラットフォーム)」で生育から出荷までのデータを一元管理。Nextremerが開発したAIで分析する。スマートフォン、タブレット、パソコンで操作可能だ。

タブレットやスマホからも操作できる

 出荷情報に含まれるのは、出荷量や等階級に加え、長さ、太さ、曲がりなど。出荷予測だけでなく、品質を過去年度や部会平均と比較することができる。10アール当たり収量や出荷量、品質の推移や部会内順位を出すことも可能だ。