列島最前線 竹集め新建材と発電に 3社連携で利活用 熊本

「竹林は整備すれば半永久的な資源」と話す渡邉さん                  

 竹林面積全国5位、タケノコ生産量同3位の熊本県に、竹(バンブー)を利活用する企業グループが誕生した。竹を集めるバンブーフロンティア、竹で新建材をつくるバンブーマテリアル、竹の廃材などでバイオマス発電をするバンブーエナジーの3社だ。荒廃が進む竹林の整備につながると期待される。


 3社は建設会社などが出資し「竹を包括的に利用する連携事業」として2017年に誕生した。工場は南関町にあり、昨年から一部操業を始めている。
 「フロンティア」は自社による伐採のほか、南関町や山鹿市など6カ所に、調達の「前線基地」(地元建設会社など)を置いている。
 竹は九州に多い孟宗竹で、3~5年生以上の幹の部分。チップと解繊材に一次破砕加工して「マテリアル」に移す。タケノコ生産で間引きしたものや、放置竹林の整備で出るものが持ち込まれ、買い取り価格は1キロ8~10円(市町村の補助金を含む)。3年後のフル稼働で年間2万トンの調達を計画する。枝葉などの廃材は「エナジー」で発電用の燃料となる。 
 「マテリアル」がつくるのは、竹をチップ状に加工し、杉チップなどと混ぜてプレス成型した「ナンカンボード」と、竹繊維の強度特性を生かして高密度に圧縮成型した「BamWood」。ナンカンボードは家具の部材やテーブル、床下材などに使う。BamWoodはコンクリート並みの強度があり、フローリング、内装材、家具、建具など幅広く使える新建材だ。
 「エナジー」は、国内初の竹のバイオマス発電施設。竹をボイラーで燃焼させると炉内に「クリンカ」という溶解した灰の塊を生成する。本来はバイオマスボイラーの原材料には向かないが、バークを7割ほど混ぜることで解決した。
 最大発電量は約1メガワット。マテリアル工場で使い、フル稼働で使用電力の3~4割を賄う。ボイラーで加熱した熱媒油はマテリアル工場内に配管して、建材のプレスなどに使う。
 昨年は年度途中からの稼働だが、約2600トンの竹を受け入れた。マテリアルの渡邉敏男取締役は「竹林はきちんと手入れすれば半永久的な資源。竹林整備にも貢献できる」と話す。