列島最前線 麦ストローを提供・販売 大阪・河内長野市 むささびパン工房

 近年、さまざまな分野で石油由来のプラスチックに代わる再生可能資源に注目が集まっている。大阪府河内長野市の「道の駅奥河内くろまろの郷」内にあるむささびパン工房では、昨年11月から小麦の茎を利用した「麦ストロー」の提供・販売を始めた。地元にある資源を有効活用したユニークな取り組みとして話題になっている。

小麦を生産している里山ひだまりファームのメンバー

 「これで本当に吸えるの?」。初めて麦ストローを目にした客は興味津々な様子で手にとる。同パン工房では、飲み物を購入すると、プラスチック製のストローと麦ストローのいずれかを選んで使うことができる。3月現在、新型コロナウイルスの感染予防のため、一時的に提供を中止しているが、麦ストローは同施設内で商品としても販売されている。お土産として購入していく客も多い。
 ストローに使用している小麦の品種は「せときらら」。同市を活動拠点にするNPO法人里山ひだまりファームが栽培した。同法人は、普段から里山の保全や遊休農地の有効活用などに取り組み、同パン工房で販売するパンの原料となる小麦粉も一部提供している。
 ストローの製作は、地元の社会福祉法人聖徳園と一般社団法人なないろが請け負った。両法人は、障がい者の就労支援などの事業を行っている。聖徳園では、小麦の茎を乾燥させ、17センチの長さに均一にカットした。なないろでは、それらを煮沸消毒し、本数を振り分けてパックに詰める。どちらの工程も手作業が中心のため手間がかかっている。