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日本農業技術検定試験 合格体験記 令和4年度

農場体験を基礎にした学習と進路活動で学習意欲を向上(静岡県立静岡農業高等学校)

 静岡県立静岡農業高等学校は、2022(令和4)年度の受験実績が認められ、本検定の優良団体表彰において2級と3級の2部門(それぞれ高等学校の部)で最優秀校に選ばれました。平成27年度から実施する当該表彰で2部門の同時受賞は、今回が初の快挙です。

 同校では、農家出身の生徒が少なくなるなかで、1学年の「農業と環境」の授業の一環として生徒自らが1人で学校の畑(約2坪)を管理し、毎朝、自分の圃場の観察記録をつけて作物の育成、農業生産の実態を身をもって体験することで、農業理解の土台をつくり、学校3年間の学習効果を高めることにつなげているのが大きな特徴です。

 また、2年次からの「課題研究」では、生徒一人一人が自らの進路活動と一体的に取り組み、大学や専門学校等に進学する生徒が多いこともあり、とくに進学に有利な資格取得に力を入れています。スマート農業に関連した情報処理検定をはじめ、日本農業技術検定3級にも2年生の約8割が7月検定を受験して、日頃の学習成果の証しとなるように活用しています。

 本検定の受験にあたっては、3級テキストからポイントとなるキーワードを重点に理解するように授業でも取り上げ、受験近くなると3級過去問題集を解いて解説を確認して取り組み、授業以外でも生徒が意欲的に勉強する環境を整えている学科もあります。

 進路活動で大学進学等を希望して本検定の2級受験をめざす生徒には、5択形式など難易度の高い問題に慣れるためにも2級過去問題集を繰り返し確認するようよう指導し、最新の試験問題も配付して、2級テキストを活用した自主的な学習を積んで、学校全体としての実績を高めています。1年次に修得した農業知識が基礎となって、2級試験においても高成績をあげているといえます。

 令和4年度には、3級受験者数121人で合格率9割、2級は受験者数42人で5割を超える合格率で、それぞれの受験級で最優秀校に選出されました。


静岡県立静岡農業高等学校

日本農業技術検定試験 合格体験記 令和3年度

2年次に2級合格めざして 生徒の学習意欲を高める(愛知県立安城農林高等学校)

 愛知県立安城農林高等学校は、1901年(明治34年)に愛知県立農林学校として創設され、現在は農業科、園芸科、フラワーサイエンス科、食品科学科、森林環境科、動物科学科の6学科を設置して、生徒総数800人を超える全国でも有数の農業高校です。
 生徒に毎年度配付する同校の『農林ブック』には、年間の学習カリキュラムをはじめ学校生活に必要な情報を掲載し、その中で在学中に取得可能な資格制度を解説して、農業高校での学習の成果として多くの資格を取得して進学や就職にいかすための指導に力を入れています。
 とくに、1年次の学習カリキュラムには農業の専門科目の学習割合を増やし、早い段階から専門分野の習得にも重点を置いて、農業高校で学ぶことを入学した生徒にもしっかりと認識してもらっています。また、日本農業技術検定の2級合格者には履修1単位を付与して、アグリマイスター(農業高校生対象の顕彰制度)の上位顕彰につなげるなど、生徒自らが「1年次から日本農業技術検定3級を受験し、2年次には2級合格をめざす」ことを当然のこととして取り組み、農業の専門分野の学習意欲を高めていけるようにしています。
 日頃の授業での学習を積み上げて受験に対応していますが、本検定のテキストを読んで過去問題集にチャレンジすることが合格のポイントになるため、2級受験ではテキストや過去問題集を用いた受験対策が授業で実施されることもあります。
 こうした取り組みの成果として、令和3年度には3級受験者数212人で合格率9割、2級は受験者数56人で3割を超える合格率の実績を上げました(本検定の優良団体表彰を授賞)。


愛知県立安城農林高等学校

日本農業技術検定試験 合格体験記 令和2年度

日本農業技術検定を活用して授業の理解度を測り、生徒の学習効果を高める(秋田県立秋田北鷹高等学校)

 秋田県立秋田北鷹高等学校は、平成23年、秋田県北部に位置する北秋田市4校が統合した総合制高校です。農業系2学科に加えて、普通科を併設、令和2年度には全校生徒582名が学んでいます。統合前の鷹巣農林高校を引き継ぐ生物資源科、緑地環境科には184名が在籍しています。例年、生物資源科の1年生が12月実施の日本農業技術検定を受験し、「農業と環境」の授業の一環として"全員合格"を目標に取り組んでいますが、令和2年度は3級に27名が合格して合格率90%を達成、同年度の農業技術検定の優秀校(農業高校の部)に選ばれました。
 本校では、受験対象となる生徒には、「せっかく農業を学ぶ学科に入学したのだから、その証しとなる農業技術検定の資格をとり、その資格を進学・就職する際にいかし、その後も証しを自信につなげていく」ことを説明して、生徒が納得して自主的に検定試験に取り組むよう指導しています。
 とくに授業では、検定試験の過去問題を活用して、問題の解き方を生徒同士で話し合ったり、農業政策に関する問題を生徒が調べて解いていくなど、試験問題を解くことで農業知識が身に付くように工夫しています。検定試験の1週間前になると授業の残り10分で3級試験の共通問題を解いて、生徒の受験意欲を高めています。
 また、試験結果は、その生徒の授業の理解度を測るバロメーターでもあり、たとえ合格しなくても、受験して正答した部分は学習の成果として評価しています。合否を問わず各自が理解の不十分なところは重点的に学習を積んで補い、不合格の場合でも積極的に次回の合格につながるように生徒を指導します。
 さらに、生徒の保護者にも学校での学習内容の紹介とあわせて、その効果を高めるための検定制度の重要性を説明して、保護者による協力も得られるようにしています。そうした協力が、生徒や先生方の農業技術検定に対する取り組みを大きく支えています。


秋田県立秋田北鷹高等学校

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・平成30年度
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・平成28年度
・平成27年度
・平成26年度
・平成25年度
・平成24年度第2回
・平成24年度第1回

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